ケロウナってどんな街?
Kelowna(日本語ではケロウナと書かれることが多いですが、正式名称はケローナです)は、カナダBC州南部内陸にあるオカナガンレイクの湖畔に位置する中規模な街です。人口は約15万人(2024年現在)におよび、西のPeachland、West Kelowna、北のLake CountryまでをまとめてCentral Okanagan地区と呼び、ケロウナはその中枢都市にあたります。バンクーバー、ヴィクトリアに次いで、BC州内では三番目に大きな街になります。
ケロウナはオカナガンレイクのレジャーやワイナリーなど、夏のリゾート地として知られており、「カナダのカリフォルニア」「カナダのハワイ」と呼ばれる気持ちの良い気候を活かした観光とワイナリー・フルーツ農園が主な産業です。チェリー・ピーチ・アプリコットなどのフルーツ狩りとオカナガンワインを堪能するワイナリー巡りは、夏の観光の目玉です。
ケロウナを中心に南北に135kmも延びるオカナガンレイクには「オゴポゴ」と言う龍のような未確認生物が住んでおり、街ではぬいぐるみなどのオゴポゴグッズが手に入ったり、当サイトのマスコットキャラクターにもなっています。
毎年4月1日なると目撃情報が大量発生します
オカナガンレイクや山々の美しい自然に囲まれながらも、大き過ぎず小さ過ぎずで便利な街の良さもギュッと詰まったケロウナ。一言で表すなら「コンパクトでのんびりしたリゾートタウン」と言ったところです。
ケロウナのいいところ・残念なところについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ!
また、ケロウナは1981年より愛知県の春日井市と姉妹都市提携を結んでおり、盛んな交流が行われています。ケロウナダウンタウンにはKasugai Gardenと言う美しい日本庭園があり市民の憩いの場となっており、春日井市にはケローナ通りと言う通りもあるそうです。
ケロウナの基本情報
ケロウナの天気・気候
ケロウナはオカナガンバレーと言う盆地に位置しているため、夏は30℃を超える日が続きます。時には40℃近くなることもありますが、砂漠のように乾燥しているため日本のような息苦しさはなく、気持ちの良いカラッとした気候が続きます。「カナダのカリフォルニア」「カナダのハワイ」などと呼ばれ、レイクでのレジャーやビーチを楽しむたくさんの観光客で賑わっています。
冬は気温が下がり雪が降る日も多くなり、Big Whiteと言う大型スキーリゾートでウィンタースポーツが楽しめるようになります。平均最高気温は0〜5℃で、バンクーバーより5℃低い程度で普段ビックリするほど寒いことはありません。が、毎年必ず3日間ほど”Cold snap“と呼ばれる寒波がやってきて、最高気温が−15℃くらいにしかならない時期がありますので、ご注意を。その期間以外は、近年は暖冬の影響もありマイルドな気候が続いています。
また、年間を通してほとんど雨が降らずとにかく乾燥しています。夏はとにかくこの湿気のないカラッとした暑さが気持ちよいです。冬は雪が降った日などは特に乾燥しますが、洗濯物も乾燥機いらずなくらいに室内でもカラッと乾きます。
観光に来るのに最もおすすめな時期は7月です!8月は周辺の山火事が多くなりスモークに覆われることもあります。その年の運次第と言ったところでしょうか。春と秋は一瞬で過ぎ去りますが、4〜5月と9月は運が良ければ天気もよく、観光客も少なくなり空いているので穴場です。
カラッと晴れた夏のケロウナは、控えめに言って最高です!
ケロウナの人口統計
ケロウナの人口は年々増えており、2023年現在、ケロウナ市の人口は約15万人、セントラルオカナガン地区を含めると約22万人になります。
その中でもVisual minority(先住民族を除く、非白人系人種または肌の色が白くない人々)は2万人弱、全体人口のうち12%となっています。西部の都市部に比べるとアジア系の方はとても少ないですが、近年はオカナガンカレッジやUBCOに通うアジア系の留学生が増えているそうです。
そして、さら細かく見ると… なんと、日本人は1230人(!)も居住しているそうです。恐らく短期の留学生などテンポラリーの方は含んでいないので、実際はもっともっといらっしゃるのではないでしょうか。しかし、普通に暮らしていると、皆さんどこに隠れているのかと言うくらいに日本人の方に会うことはほとんどありません。英語漬けになりたい留学生やワーホリの方にはぴったりな環境と言えます。とは言え、これだけの日本人の方が住んでいらっしゃるのは心強いですね。
ケロウナの日本人コミュニティ
よく「ケロウナに日本人コミュニティはあるの?」と聞かれます。はい、もちろんあります!
ケロウナ日本語学校を運営しているKJLS(Kelowna Japanese Language Society)と言うNPO法人では、日本語を通じてコミュニティの発展に貢献しており、日本語学校だけではなく、子どもがいなくても全ての日本語話者が参加できるプログラムやイベントを開催しています。幼児向け日本語ストーリータイム、子ども会、阿波踊りの水龍連、和太鼓のどどん、大人の交流を楽しむ交友会ケロウナイト、書道教室など。お得情報をシェアしあったり、ボランティアを通して日本人同士の交流を深めたりしています。気になる方はぜひ参加してみてくださいね。
ケロウナの物価指数
田舎過ぎず都会過ぎないケロウナ、物価は安いのでは?と思われる方も多いかもしれませんが、ケロウナの物価指数はカナダ全国でも9位と、なかなか高めとなっています。
2024年3月現在、月額支出額平均は家族で $5,903、一人暮らしで$3,170とされており、こちらの金額はカナダの平均やバンクーバーやトロントなどの大都市よりは比較的少なく、費用を抑えて生活できます。と言うのも、バンクーバーやトロントなどの都市に比べると家賃などの住居費が抑えられるからです。その他の食料品や生活費などは大都市とさほど変わりません。
正直、引っ越してきてケロウナ(のくせに)思ってたよりも高いな…と感じることがよくありました。富裕層が多いのも一因かもしれませんね。
ケロウナの平均住居費
コロナ禍でリモートワークが普及し更にインフレが続いた結果、2020年以降はケロウナの住居費もうなぎ登りとなっていましたが、2023年の夏に大規模な山火事が発生しそれ以降は少し落ち着いてきています。
以下、2024年現在の賃貸などの月額の家賃などの平均額になります。
- プライベート賃貸 2 bed:$2,500
- プライベート賃貸 1 bed:$2,000
- ホームステイ(食事付):$1,200
- シェアハウス 1部屋:$800 ~ $1,000
ホームステイとシェアハウスは正確なソースではなく、筆者の周りで聞いた話をもとに算出しています。プライベート賃貸の平均が恐らく新築のコンドミニアムなどの家賃で引き上げられているように感じますが、ベースメントスイートなどでは価格が抑えられ、2bedで$1,800前後、1bedで$1,500前後をよく聞きます。
一方、物件を購入した場合の平均額になります。
- 一軒家:$1,270,000
- タウンハウス:$687,000
- コンドミニアム:$460,000
一軒家がミリオン越えでびっくりするのですが、ケロウナはレイク沿いや山の上に富裕層の住む高級住宅街があるので、それがだいぶ平均価格を引き上げていると思われます。
ケロウナへのアクセス
日本からケロウナへの直行便はなく、バンクーバーやカルガリーなど近隣都市からの乗り継ぎが必要になります。
ケロウナには市街から車で20分ほど遠くないところに国際空港があり、また東西南北から大きなハイウェイでつながっているため、近隣の都市からは飛行機やバス・自家用車で来られるのが一般的です。州内の都市、バンクーバーからのアクセスの目安としては、
- 飛行機で約45分
- 車で約5時間
- バスで約6-7時間
と言ったところです。飛行機は時によりバンクーバーより片道$30〜などととてもお得な便が出ており、おすすめです。バンクーバーから車で来られる際に通るMerrittとケロウナを繋ぐHighway 97Cは、夏場は緩やかで運転しやすい大きなハイウェイですが、標高が高いため11月〜3月は突然天候が崩れ大雪が降ったり、霧が深くなるため大変危険です。雪道の運転に慣れた方でも、交通情報を常にチェックし夜間の運転は絶対に避けてください。
地元のカナダ人でも夜間や冬のハイウェイの運転はなるべく避けています。(筆者家族も事故に遭い、廃車になりました…)
バンクーバー、カルガリーやその他の都市からのケロウナへの行き方、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ケロウナの公共交通機関
ケロウナ市内の公共交通機関は、BC Transit のバス移動のみになります。市内のほとんどを網羅していますが、本数が少なく乗り換えも時間がかかります。例えば空港からダウンタウンは、バスで1時間、車で20分です。タクシーでの移動か、UberやUrideなどのライドサービスでの移動、もっと効率的に観光地を回りたい方は自家用車かレンタカーがおすすめです。
ダウンタウンは徒歩で端から端まで歩いても20分くらいですが、乗り捨て型電動レンタサイクル・スクーター Limeの利用も便利です。
その他、ケロウナの交通・移動手段について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ケロウナのエリア
ケロウナは、ウエストから橋を渡り、街の真ん中を走り北上するHighway 97・別名Harvey Avenueを中心に南北に分かれています。車でも端から端まで30分くらいで移動できる、コンパクトで便利な街ですが、車がなくてもバスで移動しやすいエリアや治安が良い・悪いエリア、ファミリー層に人気のエリアなど、エリアにより雰囲気がくっきり分かれている傾向があります。くわしくはこちらのケロウナエリア別ガイドをどうぞ。
ケロウナ生活・観光で役立ちそうなものをGoogleマップにまとめたものは、こちらになります。
まとめ
以上、ケロウナの基本情報になります。いかがでしたでしょうか?筆者個人では、初めて観光で訪れた際にとても気に入ってしまい、数年かけて引っ越し計画を練ったと言う経緯があります。まずはケロウナへ、一度訪れてみてください!
ケロウナに来るに当たり知っておきたいWebサイト・アプリのリンクのまとめた記事もこちらからどうぞ!
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